仙台市歴史民俗資料館 

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資料館ノート

ハレとケの食事

 平成20年度特別展「人は何を思い、何を食べ、何を祈ってきたのか〜ハレとケの食事〜」(会期:平成20年11月22日〜平成21年4月12日)では、年中行事や人の一生の中で口にした、いろいろな食事と食に関わる道具を紹介しています。
 「ハレ」とは、いわゆるおめでたい出来事や行事を指す言葉で、人生の中での特別の出来事や一年間の暮らしの中での特別な行事などのことです。子どもの誕生や結婚式、年末年始の儀式などが「ハレ」の出来事、行事になります。一方、「ケ」とは普段の暮らし、日常的なことを指す言葉です。
 展示では、「ハレ」の日である結婚披露宴で使われた道具(仙台市内の商家の結婚式で使われた食器)を紹介するほか、年取りの晩に食べられていたお膳、お正月の仙台雑煮をレプリカで展示しています。また、「ケ」の食事として麦飯、アワ飯、ヒエ飯などもレプリカで展示し、昔の日常の食事内容を紹介しています。
 展示を見ていると、いつの間にか食にまつわるいろんな思い出がでてくるかも知れません。
●角樽(つのだる)
お祝いの時に使われた酒樽(さかだる)。樽の側板を長く伸ばして把手をつけています。語呂あわせで、一升入りは「一生」、半升入りは「繁盛」につながるとも言われます。
●麦飯と味噌汁、漬物
かつては多くの家で、白米に麦をいれた麦飯を食べていました。食費を安く抑えるために、米に混ぜ物をすることは、ごく普通のことでした。ヒエ、アワといった雑穀や大根、芋などを入れることもありました。